ゼクトと美味しさ

食卓でのゼクト――美味しさの多面性

ゼクトは様々な機会――カウントダウン、ニューイヤーのお祝いから誕生日祝いまで――の理想的なお供となる。祝いたくなるちょっとしたこともよくある。オーストリアン・ゼクトは非常に多面的なため、どんな場面にも必ず最適なゼクトが存在する。ウェルカムドリンクとしてスパークリングのグラスを手渡すのは、美しい、そして歓待の気持ちを盛り上げる習慣だ。ゼクトは素晴らしい食前酒であるのみならず、多彩なブレンドや味わいの方向性があり、食事とも素晴らしい相性を見せる。理想的には、複数コースのメニューに合わせることだ。白とロゼ・スパークリングは前菜、魚料理、白身肉、フィンガーフード、夏野菜、そしてデザートと調和する。焼いた赤味肉には赤のスパークリングが素晴らしい代替候補となる。カクテルにもゼクトは様々な方法で使われる。全ての機会、全ての味わいと好みに適したスタイルが見つかる飲物なのだ。例えばガーデン・パーティー、大晦日パーティーまで、ゼクトがあれば最適な祝い方ができる。

ゼクト――最も美味しく楽しむためのティップス

ゼクトが最大の注意をもって生産されていることを考慮すれば、それが多くの味わい体験をもたらすのは驚くに当らないが、更に美味しく楽しむために、いくつかの注意すべき点を挙げる。

保管

スパークリングはワイナリーのセラーで最適な熟度まで熟成されているので、更に寝かせる必要はない。大量に買った場合には、スパークリングワインは冷暗所で保管すべきだ。新コルク技術(重層天然コルク)のおかげで、瓶は立てたまま保管することができる。

飲用温度

理想的なスパークリングワインの飲用温度は5-7℃;ロゼ6-8℃、赤は7-9℃。サーヴ温度はそれより多少低めにすべきた。ただしスパークリングワインは冷やし過ぎると、そのブケがきちんと立たない。グラスは事前に冷蔵庫で冷やすべきではない、と言うのはそうすると泡が抑制されてしまうからだ。冷やすには通常の冷蔵庫の温度で十分だが、それだとスパークリングワインが理想の温度に冷やされるまで12時間を要する。

正しいグラス

スパークリングワイン用のグラスは無色で、品質とフォルムはワイン自身の高貴な性質に見合うものであるべきだ。同時に機能的――泡のキメと泡立ちを助け、ブケを立たせる――でなければならない。ティップ:スパークリングワインのグラスを買う時は、泡点――グラスの内側の底に微かに削られた点――があるかどうか注意すべし。これはその点から二酸化炭素の泡が散発的にそして軽く立ちやすくするためのものだ。グラスにスパークリングワインが適正量、つまり2/3まで満たされるのも重要で、そうすればワインの芳香を十全に楽しむことができる。最適なのはチューリップ型、そしてリンゴ型の、或は細長いフルート状のグラスだ。高貴な白ワイングラスも、スパークリングワインを味わうために、よりしばしば使われるようになっている。ここでは泡が発生するのに十分な空間がある。クープグラスは使われるべきではない。幅が広く底の浅いボウルは泡を抑制し、泡が戯れるショーの展開を妨げるからだ。

抜栓

ボトルを開けるに際して最初にせうることは、栓を覆うフォイル(キャップシール)を取り除くことだ。次にコルクをちゃんと親指で押さえ、縛りワイヤーを解く。布ナプキンをその上にかぶせるのがベストで、押さえの親指を外し、コルクと縛りワイヤーを強く握って、やさしくボトルをねじり、コルクを縛りワイヤーとともに抜く。
抜栓の最終フェイズで、コルクに対する軽い抗圧の下、シューッという微かな音と共に炭酸を逃がす。こうすることで炭酸が突然暴発し、泡がボトルから吹き出すことを防ぐのだ。この開け方はコルクが思いもよらないところに飛んでいくことをも防ぐ。完璧な開け方は、大きな“コルク抜栓音”とは逆に、ほとんど無音で行われる。最後に、試飲の最初の一口を味わう前に、コルクの臭いを嗅ぐことが、更なる品質管理の手段となる。

注ぎ方

もうひとつの役に立つティップ:注ぐ時グラスを傾け、スパークリングワインがグラスの壁を伝うようにするのだ。そうすることによって炭酸がより長く保たれ、一方泡がグラスからこぼれるのを防ぐことができる。これは今ではシャンパーニュにあるランス大学の研究者達によっても確認されている。この正統的ポジションをお勧めするのはそういう訳で、このやり方でワインの味わい、アロマ、そしてエレガントな泡立ちを最大限保つことができるからだ。
こうした全ての点に注意を払えば、スパークリングワインの最高の味わいを楽しむための障害はもはや何もない。