クレムスタール (Kremstal)
高度なワイン文化
クレムスタールの2243ヘクタールのブドウ畑は、3つの異なった区域に分けることができます。まず、クレムス渓谷と歴史的な町であるクレムスと西端で ヴァッハウに接するシュタインの区域。そして、クレムスの東に向けての深いレス土壌の区域。最後に、ドナウ河のクレムス対岸、壮麗なシュティフト・ゲット ヴァイグ修道院の周辺区域です。2007年に登場したクレムスタールDACは、生気溢れるスパイシーなグリューナー・ヴェルトリーナーと、繊細でミネラル 感に富んだリースリングのワインを表しています。このDACには、フレッシュでオーストリアの伝統的な「クラシック」スタイルと、豊かで凝縮度の高い「レ ゼルヴェ(リザーブ)」のスタイルがあります。
栽培面積 | 2,243 ha |
|---|---|
主要ブドウ品種 | グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング |
代表的な町や村 | ストーン、シュタイン、クレムス、ゼンフテンベルク、ローレンドルフ、ゲデルスドルフ、フュルス |

- © AWMB / Egon Mark
豊かな文化を誇る歴史の町クレムスは、ブドウ栽培の長い伝統があり、歴史の中で常にワイン生産と密接なつながりを持っていました。現在、この繁栄する町は、若く活動的なワイン生産者たちと、先端的なワイン協同組合と、最高レベルのブドウ栽培・ワイン醸造学校の拠点となっており、ニーダーエステライヒ州政府のワイン見本市の開催地にも選ばれています。
地質学的には隣のヴァッハウに似て、クレムスとその近郊には大部分が風化した原生岩の 土壌が主に見られます。ですから、グリューナー・ヴェルトリーナーと リースリングが大半を占めているとしても驚くには及びません。原生岩土壌ならではのミネラル感の質は、ゼンフテンベルクや、クレムス川に流れ込む小川に 沿った、趣ある村々のワインにも、見ることができます。
ク レムスの東、ローレンドルフとゲデルスドルフ方面にある畑は、深いレスの段丘という、クレムスとは完全に異なった土壌の構造をもっています。それは、この 地の景観にある種の魅力を与えるだけではなく、よりソフトでふくよかなスタイルのグリューナーを生み出す理由となっています。ドナウ河の南岸から南には、 フュルス、パルト、クリュステッテン、ホレンブルク、オーバーフーファ、ティーフェンフーファといった牧歌的な村々が、1072年に建造された壮大なベネ ディクト派修道院、シュティフト・ゲットヴァイグの麓に点在しています。
ここには鄙びて趣のあるワイン居酒屋ホイリゲがかもし出す、真に土着的な雰囲気が 溢れており、クレムスとは好対照をなしています。またクレムスは、ヴァッハウやカンプタールのワイン生産地域と気候的条件を多く共有しており、近接する ヴァルトフィアテルからの冷たく湿った北風と、パノニア平原からの温かく乾燥した東風の影響を受けています。早く飲みたくなるような上品なグリューナー・ ヴェルトリーナーとリースリングの白ワインのみならず、ヴァイスブルグンダーや滑らかで表現力豊かな赤も、堂々たるドナウ河沿いにあるこの歴史ある産地の 典型的なワインと言えます。またこのエリアは、ワインの他にも、魅力的な食文化やワインツーリズムの名所など、お楽しみいただける要素がたくさんありま す。
