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2252のブドウ畑があるクレムスタールは、3つの異なる区域に分割されます。クレムス川の作る渓谷そのものと歴史的クレムスの街からヴァッハウに直接つながる“シュタイン”の町が西、深いレスに覆われた地域が東、そしてドナウ南岸の、モニュメンタルなシュティフト・ゲットヴァイク修道院の麓に点在する小さなワイン造りの村々が南となります。クレムスタールDACは2007年に導入され、躍動的でスパイシーなグリューナー・ヴェルトリーナーと、繊細でミネラル溢れるリースリングを意味します。KレムスタールDACのワインはクラシックでフレッシュなミディアム・ボディーか、或はリッチで、より力強いレゼアヴェ(リザーブ)ワインのスタイルで市場に出ていあます。


グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

シュタイン、クレムス、センフテンベルク、ローレンドルフ、ゲデルスドルフ、フュルス

産地とワイン

ワイン文化の古い町クレムスでは、いたるところでワインにまつわるものを目にします。歴史的な農場は偉大なワイン作りの伝統を物語っていますが、若いワイン生産者や革新的な協同組合ワイナリー、近代的なブドウ栽培学校などがその伝統を見事に現代に引き継いでいます。

地質学的には西に隣接するヴァッハウとの関連もあり、風化した原始岩の土壌はリースリングに理想的で、町の中心部とその周辺に広がっています。市街地の東側にあるブドウ畑は全く異なる様相となります。ここでは、ワイン村のローレンドルフやゲデルスドルフに見られるような広大な黄土の段々畑の魅力的な景観が広がっているだけでなく、この土地からはやや丸みを帯びたフルボディのスタイルのグリューナー・ヴェルトリーナーが生産されています。ドナウ川の南側には、フルス、パルト、クラステッテン、ホレンブルク、オーバーフーチャ、ティーフェンフーチャの各自治体があり、1072年に設立されたベネディクト会の権威あるゲットヴァイク修道院に見守られています。このエリアのワイン生産地域では、多くの小さな伝統的ワイン居酒屋が、クレムスタールの古風で家庭的な特徴を守り続けています。

近隣のワイン生産地であるヴァッハウやカンプタールと同様に、クレムスタールも気候的な合流点と緊張感のあるエリアに位置しています。細かく入り組んだ川の谷間では、北からの冷たい風からはしっかりと保護されている一方で、東からのパノニア気候帯の暖かい気流が鋭く感じられます。従って、クレムスタールはカンプタールよりも西に位置しているけれど、より暖かい気流の恩恵を受け、そのワインは全体的に熟していてアロマが豊かな傾向があります。

土壌と気候が組み合わさり、ジューシーでフィネスに富んだ白ワイン、特にグリューナー・ヴェルトリーナーとリースリングから醸造される白ワインにとって最適な条件となっています。これらはクレムスタールDACのベースとなっており、ゲベイツヴァイン(地域名称ワイン)、オルツヴァイン(村名称ワイン)、リーデンヴァイン(単一畑ワイン)の等級で、またリザーヴ・カテゴリーの一部として、その特性を明確に感じることができます。ファッフェンベルク、コーグル、ヴァッハトベルク、サンドグルーベ、ペリンゲン、ゲブリング、シュピーゲル、シュタインブールなどの多くの有名な単一畑では、独特の個性を持ったワインが生産されています。

クレムスタールでは、ヴァイスブルグンダーやエレガントで表情豊かな赤ワインは少数派ながらも、いずれも原産地呼称「ニーダーエスタライヒ」でリリースされています。ドナウ川沿いのこの伝統的なワイン生産地は、ワインツーリズムや高級レストランの存在も大変魅力的です。

 

The picture shows the Ried Steiner Kreuzberg in Kremstal
The picture shows the Gaisberg in Kremstal

クレムスタールDAC原産地の仕組み

単一畑産ワイン

収穫翌年の1月1日時点で連邦検査番号を提出、最低アルコール12.5%(辛口)

村名称ワイン

収穫翌年の1月1日時点で連邦検査番号を提出、最低アルコール12.0%(辛口)

地域名称ワイン

収穫翌年の1月1日時点で連邦検査番号を提出、最低アルコール11.5%(辛口)
Rerserve Icon

リザーヴ

収穫翌年の7月1日時点で連邦検査番号を提出、最低アルコール13.0%(辛口)
使用可能品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング

クレムスタール DAC

(2007ヴィンテージより)

ブドウ品種
  • グリューナー・ヴェルトリーナー
  • リースリング
品質レベル
  • クレムスタールDAC、自治体名表記クレムスタールDAC、自治体名とブドウ畑名表記クレムスタールDAC:収穫翌年の1月1日以降連邦検査番号提出
  • クレムスタールDACリザーヴ:収穫翌年の7月1日以降連邦検査番号提出
アルコール度
  • クレムスタールDAC :最低アルコール11.5%
  • 自治体名表記クレムスタールDAC:最低アルコール12.0%
  • 自治体名とブドウ畑名表記クレムスタールDAC:最低アルコール12.5%
  • クレムスタールDACリザーヴ:最低アルコール13.0%
残糖値

辛口

風味の特徴
  • クレムスタールDAC、自治体名表記クレムスタールDAC、自治体名とブドウ畑名表記クレムスタールDAC:ボトリティス菌による風味が支配的でなく、バランスが良く、ヴィンテージ特有の凝縮感がある。
  • クレムスタールDACリザーヴ:力強いスタイル、顕著な地域性、非常に凝縮された長い余韻、ボトリティスやオークの繊細なニュアンスも許容範囲内。
ラベル表示

原産地呼称(該当する場合は「リザーヴ」を含む)は表ラベルに記載しなければならない(裏ラベルがない場合)。収穫年を表示しなければならない。

オルツヴァインの原産地
  • クレムス
  • シュタイン
  • ローレンドルフ
  • ゲデルスドルフ
  • シュトラーツィング
  • ゼンフテンベルク
  • ファース
  • ヘーベンバッハ
  • クラステッテン

地質

ワイン生産地域クレムスタールは、結晶質の硬い岩で形成されたヴァルトフィアテルとダンケルシュタイナーヴァルトの南東部の弧の部分に位置し、東側は緩い岩が主体となるアルプスの麓に向かって開けています。結晶質が分布する高台の風下側に位置しているため、黄土が広く、時には非常に深く堆積しています。

 

ドナウ川の北側の斜面は、片状化したり固くなった準片麻岩で構成されており、角閃石や花崗片麻岩の鉱脈が見られ、北西部ではグフェラー片麻岩が見られます。ドナウ川の南側では花崗岩が優勢です。明るい色の非常に硬いグラニュライト(白粒岩)は、グフェラー片麻岩と物質的には関連していますが、しっかりとした片面性と層状性を持っています。

 

この地域の緩い岩石は、主に炭酸塩で、いくつかの層に分布しています。この岩石は、結晶質の岩石や、原始の海や河川によって堆積したモラッセ盆地の堆積物の古い砂利、砂、粘土の上に重なっており、ドナウ川の段丘の上部にも広がっています。ドナウ川の砂利混じりの氾濫原に近い最も低い平地のブドウ畑には、黄土がなく細かい浸水性の堆積物だけが表土に残っています。

Kremstal, © Austrian Wine
The picture shows roast pork on a plate.

料理のヒント

© Austrian Wine /Blickwerk Fotografie

料理のヒント

クレムスタールDACワインの非常にニュアンスに富んだストラクチュアは、伝統的なローストポークから春巻きまで、さまざまな料理との完璧な組み合わせを可能にし、リザーヴ・カテゴリクレムスタールDACワインの非常にニュアンスに富んだストラクチュアは、伝統的なローストポークから春巻きまで、さまざまな料理との完璧な組み合わせを可能にし、リザーヴ・カテゴリーのグリューナー・ヴェルトリーナーは、見事な万能選手として重宝します。一方、クレムスタールのリースリングは、伝統的な魚料理との相性はもちろんのこと、魚介類を使った料理を楽しむのにも適しています。

 

A picture shows the cover of the brochure "Kremstal – Die Hochkultur des Weines | The high culture of wine".

リンクとダウンロード

© Austrian Wine

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