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ヴィンテージ2018:暑さに耐える

275万ヘクトリットルは、前年ヴィンテージ2017の平均収量を上回り、現代のオーストリア葡萄栽培史で最も早い収穫となりました。前年に続き、品質は非常に良いから傑出したワインとなることが期待できます。

A picture shows a vineyard in Kremstal, © Austrian Wine/Marcus Wiesner.
© Austrian Wine/Marcus Wiesner

チャレンジを伴う葡萄の植生サイクル

温暖な1月に続いて、2月と3月はとても冷涼で、その結果、芽吹きは遅くなりました。一つ良い効果として、2018年は過去2年悩まされた遅霜の被害は、葡萄畑を脅かすことはありませんでした。記録史上2番目に暖かい春で、5月中旬から下旬というひときわ早い開花から、暑い夏にかけて葡萄の植生は早く進みました。6月に少しと7月中旬の雷雨以外は、夏の間中とても乾燥していました。これらの乾燥や暑さが要因として重なり、特にテラスの葡萄畑や灌漑を施していない若い樹齢の区画は、かなりのストレスにつながりました。

一貫して暑く乾燥した天候が続き、記憶に残る早い収穫となりました。例えば、ブルゲンラントでは最初のクヴァリテーツヴァイン(クオリティワイン)の国家検査番号の申請は8月2日でした。秋のちょうど始まりにオーストリアの多くのワイン産地で大雨が降り、特にドナウ川流域とシュタイヤーマルクのエリアで、生産者の大きな心配事となりました。幸いにも残りの9月と10月のほとんどは穏やかな晴天だったため、収穫は順調に進行しました。

上記のように気温が高く9月に雨が降ったことで、一部の生産者はかなり早めに収穫をスタートし、一方では収穫を待ち、先延ばしにした生産者もみられました。しかしながらどちらの場合も、早期にボトリティス菌が発生した場所では厳格な選果が必要となり、その結果ニーダーエステライヒ(ローワー・オーストリア)のリースリングの畑では大幅な収量減となりました。

2018年白ワイン:完熟&典型的

一般的に2018年の白ワインは高い成熟度で長期的な平均値を上回る収穫量でした。マスト重量は2017年と同等かそれ以上で、2018年から前年、あるいは2015年と平行の線をひけるといえるでしょう。葡萄の植生期間の気温が異例の高さだったにも関わらず、現時点で既に上質な白ワインの多くに暑さの影響が見られないことに喜んでいます。

近年の特に温暖な年の経験から学び、綿密な畑作業を通して、オーストリアのトップ生産者たちは恐ろしいタンニン過多につながる日焼けから葡萄を守ることができました。一般的に酸のレベルは2017年より少し低いですが、グリューナー・ヴェルトリーナーとリースリングの官能検査で知覚できるほどではありません。疑いの余地なく、これらの品種は前年基準の需要に応える瓶詰めで、品種特性とアロマの面では全く申し分ないでしょう。

ソーヴィニヨン・ブランやゲルバー・ムスカテラーのようなアロマティック品種は、典型的な表現力を持ちますが、シュタイヤーマルクの十分な降雨によって前年より少し軽めで、そのため規則にある特定の例外がみられます。ピノファミリーのワインは、チャーミングで早くからバランスの良いかなり調和のとれたワインです。オーストリアワイン産地の中で’エキゾチックな’ワインも良く、ローター・ヴェルトリーナーのような品種は色素沈着が濃いため、強すぎる日照にも幾分か耐えられる特性を発揮しています。テルメンレギオンの特産であるツィアファンドラーとロートギプフラーについても同様の効果があると言われています。

傑出した赤ワインのヴィンテージ

オーストリアの赤ワイン生産者は、全面的に幸福感に満たされています。これは、著名な赤ワイン産地の中心部でも、オーストリアで許可されている赤ワイン用品種全てにおいても、至る所で確認出来ます。一般的にはどの品種も高いレベルの成熟度が得られ、ワインは濃い色調 −2017年よりも濃い−、パワフルで凝縮感がありますが、同時にヴェルヴェットのようなタンニンの骨格と十分な酸味を伴い、適正な背骨と早い段階でのバランスをワインに与えています。オーストリア固有の赤ワイン用品種であるブラウフレンキッシュ、ツヴァイゲルト、ザンクト・ローレントと、フランス系の国際品種であるカベルネ、メルロ、シラーでも、どちらも素晴らしい結果を予期することができます。間違いなく素晴らしいヴィンテージとなった2015年と2017年、そして幾分か冷涼でしたが(プレミアム赤ワインでは)やはりとても印象的な2016年も含め、非常に将来性のある4ヴィンテージについて語ることが初めて可能となりました。

デザートワインをみてみると、まだ時期尚早ではありますが、ベーレンアウスレーゼ、アウスブルッフ、トロッケンベーレンアウスレーゼは、きびきびしたアイスヴァインと並んで、気品ある甘口ワインの分野でその存在感を示しています。

事実

ヴィンテージ2018
  • 収穫高: 275hl (過去5年の平均より24%)
  • 植生期間:
    • 遅霜の被害なし
    • 非常に早い開花
    • 暑く乾燥した夏
    • 非常に早い収穫
  • 白ワイン:
    • よく成熟した葡萄
    • 品種の特徴が顕著
    • 酸度は2017年より少し低い
  • 赤ワイン:
    • よく成熟した葡萄
    • 力強いワイン:ヴェルヴェットのようなタンニンと十分な酸味、既にバランス良い
  • 甘口ワイン:
    • 芳醇な BA & TBA, きびきびしたアイスヴァイン

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プレス写真

収穫高 (Statistik Austria)

ヴィンテージ1994-2018

プレス情報

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Head of Communications

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Teamleader Press, PR & Corporate Design

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