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2021年: ワインマーケティング 成功への新たな道

オーストリアワイン産業は、2021年もコロナウイルスのパンデミックの影響が続きました。オーストリアワインは、国内のオントレードへの支援を含む、新たなターゲット対策を導入し対処してきました。輸出においては、特定の市場に合わせたイベント開催によってオーストリアワイン需要を促進、2021年は輸出新記録を達成出来ました。

2021年の年次報告書が公開されました(ドイツ語)。オーストリアワインの戦略や、国内外で実施された施策についての詳細が記されています。動きのある流通ルートをサポートすることが、国内外を問わず重要であり、特に国内のホスピタリティ産業に重点を置いています

国内キャンペーンの焦点:オーストリアのホスピタリティ産業

冬期シーズンがほぼ帳消しになり、レストランも5月まで休業したため、オーストリアのワイン生産者にとって2021年のスタートは極めて不安定でした。特に高品質ワインの販売は、オントレードが依然として最も重要な販売ルートであることから、苦戦を強いられました。年頭にあたり、オーストリアワインはホスピタリティ業界を支援するため、先進的な施策を展開しました。そのハイライトは、何千人ものオーストリア人を外食に誘ったÖsterreich Wein lädt ein(オーストリアワインからの招待状) Österreich Wein lädt einキャンペーンと、レストランにオーストリアワインをより多く販売促進することでインセンティブを与えたバイザグラスコンペティションÖsterreich glasweiseです。

オーストリアへの旅行者数がコロナ禍の規制により限定されたことに対し、オーストリアワインは、前回2020年に引き続き、Auf zum Wein(皆ワイン産地へ)Auf zum Weinキャンペーンでドイツ、スイス、オーストリアからの旅行者にワイン生産地を訪れるように呼びかけました。また、エンドユーザー向けのキャンペーンとして、「Winzerjahr(ワインメーカーの1年)Winzerjahr」を実施しました。一年を通して、国内のワインメーカーの作業工程などを記録した動画をFacebookやInstagramでお客様に紹介し、オーストリアワインへの理解を深めてもらいました。

これら4つの主要キャンペーンにより、DAC地域全体で再生回数1億5千万回以上を達成しました。

国内市場:小売は微増、オントレードの損失は完全には取り戻せず

オーストリアワインは、国産ワインの需要を高めることで小売業もサポートしましたが、2021年もオーストリアワインサロンSALON Österreich Weinのコンクールはとても効果的でした。過去最多のワインが出展、その中から270のサロンワインと17のサロン受賞ワインがブラインドテイスティングマラソンで選ばれました。

2020年に大きく成長した売上は、2021年には再びわずかに増加:オフトレードではオーストリアワインの売上は第3期までに2.5%伸長しましたが、オントレードが被った損失を軽減するまでには至りませんでした。

austrianvineyards.com:ワイン生産地全体を網羅した初のデジタルワインアトラス

2021年の特記事項は、ウィーン大学との提携による3年間のプロジェクトを経て、新しいリード(単一畑)マップを発表したことです。austrianvineyards.comの開設は、オーストリアがワイン生産地全体をマッピングしたデジタルアトラスを有する初の国であることを意味します!印刷された地図printed mapsの地図学的品質も、この分野での新たなマイルストーンとなるものです。

ドイツでのオンラインおよび対面式イベント

主要輸出市場であるドイツでは、35のイベントを開催し、300以上のワイナリーから1,100以上のワインを紹介することができました。このうち、13のイベントはコロナウイルスの状況によりヴァーチャル開催されました。このイベントには、オーストリアワインが362のワインセットをワイン専門家に送付したドイツの「オーストリア・テイスティング・イン・ドイツ」 Austrian Tasting in Germany (event)が含まれます。オーストリアワインは、主要なワイン小売企業5社と提携し、オンラインプロモーションを利用して、271のワイナリーからさらに1,300のワインをドイツの消費者に紹介しました。

9月初旬にはミュンヘンにおいて、週末を利用した「Auf a Achterl durch München(ミュンヘンでワインを一杯)Auf a Achterl durch München 」キャンペーンを実施。この週末には、120種類のワインを紹介する11の対面式イベントと、オーストリアワインにゆかりのある63の特別な場所を記した3,000枚のシティマップが配布されました。

2021年最大のイベント:スイスで開催のオーストリア試飲会

2番目に大きな輸出市場であるスイスでは、オーストリアワインにとって2021年最大のイベント「オーストリア・テイスティング・イン・チューリッヒ」Austrian Tasting in Zurichが開催されました。8月末に開催された対面式イベントには600人以上が参加し、103のワイナリーが紹介されました。10月中旬には、第2部としてオンラインテイスティングをバーチャルで開催しました。

世界各地でワインの販売が好調に推移

オーストリアワインは、2021年もワインの輸出支援に力を注いでいます。コロナウイルスに関する規制は、輸出先によって緩和される時期が異なるため、オーストリアワインは市場の状況に合わせた具体的な取り組みを展開する必要がありました。

オーストリアワインは、ドイツを除く輸出市場において、107のイベントで、385のワイナリーから2,800以上のワインを紹介することができました。一年のハイライトは、イギリスGreat Britain、ポーランドPoland、オンタリオ州Ontarioでの “ステイホーム テイスティング "です。ゲストは前もって各自でこのテイスティング用のワインセットを作り、オーストリアワインはそれを自宅まで配送。イベント当日は、ワインのプロフェッショナルたちが、オンラインプラットフォームを使って、ワインメーカーと一緒にワインをテイスティングするという企画です。

オーストリアワインは、英国Great Britain、米国USA、ロシアRussiaなどの国々でオーストリアワインの販売を強化するため、レストランや小売店で大規模なキャンペーンを行い、400近いオーストリアのワイナリーにスポットライトを当てました。

貴重なメディアへの露出

年間を通じて、世界中の5,800以上のメディアが、オーストリアワインを報じる21,200本の記事を掲載しました。このメディア露出は、広告換算額で2億7730万ユーロとなります。

輸出額2億ユーロの記録達成の可能性

[輸出値は、2021年の第1~3期を通じて明確な上昇傾向を示しており、心強い限りです。数量ベースで5280万リットル、金額ベースで1億6270万ユーロのワインが輸出され、これは数量で5.5%、金額で18.1%増に相当します。

輸出上位3カ国であるドイツ(金額で12.2%増)、スイス(同15.5%増)、米国(同26.7%増)は非常に好調でした。

最終第4期の結果はまだ出ていませんが、オーストリアワインが中期的な目標として掲げた2億ユーロは、パンデミックにもかかわらず2021年には突破する見込みでとても良い兆候です。

リンク

2021年オーストリアワイン年次報告書 (ドイツ人)​​​​​​​

 

Austrian Wine Marketing Board