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2020年: Covid-19パンデミック禍での輸出記録達成

予想に反し、オーストリアワインの輸出は2020年も増加しました。数量ベースで6,740万リットル(6.3%増)、輸出額は1億8,730万ユーロ(2.4%増)と過去最高を記録。主要輸出市場であるドイツに加え、スイスやオランダなどでも増加傾向が見られました。米国とアジアは減少したものの、モノポリー市場である北欧とカナダは特に高い成長を記録しました。

A graph shows the export development 1985-2020, as of March 2021, in Japanese

輸出額、過去最高記録達成

オーストリア統計局が発表した2020年年間ワイン輸出額は、祝福に値します。オーストリアワインは数量、金額ともに驚異的な成長を記録しました。総計6,740万リットル(+6.3%)、1億8,730万ユーロ(+2.4%)、輸出額では新記録を達成しました。

2020年末の時点で、オーストリアワインマーケティング協会(AWMB)は、総輸出量は約6,200万リットル(2.4%減)、金額は1億7,500万ユーロ(4.4%減)とわずかに減少すると予想していました。これらの予測は、9月までの輸出実績と、現在も続く厳しい世界情勢に基づいていましたが、下四半期の輸出量は大幅に増加しました。

「2020年の輸出統計を見ると、オーストリアワイン業界の驚異的なパフォーマンスがわかります!」と、オーストリアワインマーケティングボードCEOのクリス・ヨーク氏。「主要なワイン見本市やイベントがすべてキャンセルされ、パブやレストラン、ショップが何カ月も営業停止を余儀なくされたにもかかわらず、数量・金額ともに増加しました。これは、オーストリアワインが今や世界中で大きな魅力を発揮していることを示しています」。

オフトレード経由で輸出ワイン増加

輸出額に比べて輸出量が大きく増加しているのは、パンデミックによる規制のために国際的なオントレード市場で流通するオーストリアワインが減少した一方で、複数の食料品店やワイン専門店などのオンラインおよび実店舗で販売されるワインが増加したことを示しています。これにより、平均価格も1リットルあたり2.78ユーロ(2019年:2.89ユーロ)と若干減額しました。

A map shows the top 10 export countries as of March 2021 in Japanese

ドイツ、スイスへの輸出量大幅に増加

主な輸出先であるドイツは、数量で大きく増加(+10.2%)し、金額は微増(+1.7%)となりました。第2位のスイス(リヒテンシュタインを含む)は、数量で20.1%、金額で5.2%の増加となりました。スイス・インペックスによると、他のすべてのワイン生産国からの輸入は、数量で2.1%、売上で0.4%しか増加していないとのことなので、国際的に見てもオーストリアはスイスで非常に高い実績を達成したことになります。

A graph shows the exports to Switzerland 2020, countries in comparison, as of March 2021 in Japanese

米国:オーストリアにとっては平均以上のパフォーマンス

数量で19.2%増、金額では6.1%増となったオランダは、米国を抜き第3位の主要輸出国となりました。パンデミックの影響を酷く受けた米国への輸出は、数量(-4.2%)、金額(-7.9%)ともに減少しましたが、市場調査会社Gomberg, Fredrikson & Associatesによると、他のすべてのワイン生産国からの輸入は、数量で20.9%、売上で8.4%減少しているとのことなので、オーストリアは比較的健闘したと言えるでしょう。

A graph shows the exports to the USA 2020, countries in comparison, as of March 2021 in Japanese

北欧、カナダ、ロシアは大きく成長、アジアは減少

北欧は非常に好調(数量で25.1%増、金額で32.8%増)、特にノルウェーとスウェーデンは、以前から環境に配慮した製法という観点で購買意思決定がされており、オーストリアワインにとって大きな将来性が期待できます。カナダ(数量:85.7%増、売上高:77.1%増)とロシア(数量:131.5%増、売上高:112.9%増)は、さらに大きな成長を遂げました。

アジア、特に中国では減少(数量 -53.1%、金額 -58.8%)。さらに、2020年日本に出荷されたオーストリアワインも減少しました(数量 -11.4%、金額 -15.5%)。

瓶詰めされたワイン、特に赤のクヴァリテーツヴァインに需要

全体として輸出量増加の主要因は、瓶詰めされたワインの増加(+9.9%)が挙げられ、特に赤のクヴァリテーツヴァイン(上質ワイン)が好調です。数量ベースでは、瓶詰めされたワインが25%以上増加しました(+26.2%)。対照的に、バルクワインの輸出量は6%減少しました。

プロモーション:4,000種類以上のワインを国際的に紹介

オーストリアワインに対する世界的な需要を維持するため、オーストリアワインマーケティング協会は、2020年春に渡航制限が課せられて以来、国際的なオピニオンリーダーとの関係を強化してきました。活動の大部分をオンラインに移行し、小売業者、ソムリエ、ジャーナリストの間でオーストリアワインに対するロイヤリティを高めるため、さまざまな新しいフォーマットを開発してきました。この1年間で、625の醸造家による約4,300のワインが、世界各地の89のイベントで紹介されました。

要約
2020年のワイン輸出

(出典: オーストリア統計局)

  • 2020年 輸出額: 1億8,730万ユーロ(2019年比+2.4%); 過去最高記録
  • 2020年 輸出量: 6,740万リットル(2019年比+6.3%)
  • 2020年 輸出平均価格: 1リットルあたり2.78ユーロ(2019年から0.11ユーロ減); 要因は国際的なオントレードの規制により、多くのワインがオンラインや食料品店チェーン、ワイン専門店などのオフトレードで販売されたこと。
輸出詳細
  • 主要輸出市場での増加: ドイツ、スイス、オランダ
  • 北欧とカナダのモノポリー市場の目覚ましい増加
  • 米国とアジアは減少
  • 瓶詰めされたワインの需要増加、特に赤のクヴァリテーツヴァイン(上質ワイン)
  • バルクワインは減少傾向

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A picture shows Chris Yorke, CEO of the AWMB.
© Austrian Wine / Anna Stöcher

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