ヨーロッパ最古のぶどうの中の一つとして知られているのはシルヴァーナーで、オーストリアとスイスではSylvaner、ドイツではSilvanerと綴られます。トラミネールとÖsterreichisch Weißとの交配種で、しばしば「Österreicher」もしくはオーストリアンと呼ばれます。
原産地
シルヴァーナーはオーストリアの最も古い地場固有品種のひとつだ。ここからこの品種はドイツに伝わり、そこではかつて“エスタライヒャー(オーストリアの)”と呼ばれていた。
栽培面積
オーストリアでこの品種は前世紀半ばまでは重要性があった。しかしシルヴァーナーはグリューナー・ヴェルトリーナーと比較して、冬の霜への耐性が弱く、ベト病、ウドン粉病、灰色カビに冒されやすい。レンツ・モーザーのホッホクルトゥア(ハイカルチャー)仕立ての普及によって、その仕立てでは成長が弱々しいことが判明すると、簡単にグリューナー・ヴェルトリーナーに取って代わられた。1999年から2020年の間に、シルヴァーナーの限られた栽培面積は、それでもなお、ほぼ40%減少した。

ブドウ分類学上の重要点
ブドウ分類学上の重要点
葉
五角形、5つの切れ込み、浅い切れ込み、多少波打ち、ウェイヴィー
ブドウの房
小さい房、非常に密な、円筒形、肩が張り、小さな斑点のある丸い緑がかった黄色の実。
成熟
成熟
重要性 & 生育要件
オーストリアにおける重要性は非常に少ない。この品種が最も意義を持つのはドイツにおいてだ。シルヴァーナーは畑で非常に要求の多い品種で、石灰含有量が高いとクロローシスに罹りやすい。
オーストリアのワイン産地
(総面積比)
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オーストリアの総面積

ワインの特徴
ワインの特徴
ニュートラルでフルーティーなワインをもたらす。熟成させるとグーズベリーのアロマが出る。
出典 品種の詳細: クロスターノイブルクのHöhere Bundeslehranstalt und Bundesamt für Wein- und Obstbau(連邦大学および連邦ブドウ栽培・醸造・果樹栽培局)、「オーストリアのクヴァリテーツヴァイン用ブドウ品種とそのクローン」(「Österreichische Qualitätsweinrebsorten und deren Klone」第2版、改訂版)、2015年9月
出典 ブドウの栽培面積: IACSによるオーストリア連邦農業・地域・観光省(2022年5月31日現在)