オーストリア、公式なブドウ畑格付けシステムの法的基準を規定
オーストリアでは “Rieds(リード) "と呼ばれる、単一畑を格付けするための様々な民間の取り組みが、長年にわたって行われてきました。これらの取り組みは、一流品質のワインを生産することで名を馳せている加盟ワイナリーのブドウ畑を特定するものです。ワイン法共同政令2023は、綿密な準備段階を経て、現在、全国的な公式格付けシステムの法的基準を確立しています。格付けには2つの等級があります。“Erste Lage” (エアステラーゲ/一級畑)は最初の等級で、最低5年が経過するとその畑は“Große Lage”(グロースラーゲ/特級畑)に格付けされます。
オーストリアワインマーケティング協会(オーストリアワイン)CEOのクリス・ヨークは、次のようにコメントしています。「共同政令2023は、オーストリアのリードが標準化されたシステムに従って公式に格付けされるための法的基準を規定しました。単一のブドウ畑の重要性は地域によって異なるため、リードを分類するかどうかは各ワイン生産地域が決定します」。
ヘクタール当たりの最大収穫量は低く、手摘みによる収穫が必須
この法令には、ブドウ畑の格付けに必要な条件がまとめられています。例えば、"Erste Lage "と "Große Lage "の表記は、格付けされた畑のDACワインにのみ認められています。さらに、ワインの原産地が、ゲベイツヴァイン(地域名ワイン)、オルツヴァイン(村名ワイン)、リーデンヴァイン(単一畑ワイン)の3つのDACレベルを明確に定義している必要があります。また、"Erste Lage "と "Große Lage "は、ワインが手摘みで収穫され、1ヘクタールあたりの最大収量が法定収量より低い場合にのみ使用できるとしています。
詳細な文書化が必須
ワイン産地が、その地域を代表するブドウ畑を分類したい場合、地域別ワイン委員会は、全国ワイン委員会に申請書を提出しなければなりません。それぞれのリードについて、詳細な情報を記載した文書を作成する必要があります。この文書には、ブドウ畑の歴史的な重要性、土壌の性質、地質学的な特徴、気候、方角、そしてそのリードが生産するワインの量と金額などが記載されています。リードはまた、高品質なワインを生産する可能性を示す他の要素、例えば国内外のワイン評価などの証明も提出しなければなりません。"Große Lage"の認定を受けるためには、少なくとも5年間は "Erste Lage"でなければならず、"Große Lage"という呼称を使用するための更なる要件を明確化する必要があります。
「公式なブドウ畑の格付けシステムを国家レベルで確立するには、かなりの困難が伴います」とヨークは強調します。「このため、今後数年間かけて一歩ずつワイン生産地を支援し、継続的に経験を共有していくつもりです」。最初の "Erste Lage"格付けは、2025年以降になる見込みです。
- “Erste Lage”(エアステラーゲ)
- “Große Lage” (グロースラーゲ; “Erste Lage "に認定されてから最低5年)
- 格付けされたリード(単一畑)のDACワイン
- 法定収量より低いヘクタール当たりの最大収量
- 手摘みによる収穫
- 地域別ワイン委員会がリードを代表して全国ワイン委員会に申請書を提出。
各候補リードについて以下の詳細情報を含む格付け文書:- ブドウ畑の歴史的意義
- 土壌の性質、地質学的特性、気候、方角
- リードのワインの国内外での評価
- 最初の格付けは早ければ2025年。
- ブドウ畑の格付けに関する法令(ドイツ語のみ)
- プレス用写真 (JPG)
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