郵送のためのヴァッハウ：2014年特別記念切手シリーズ

なだらかな丘が急斜面の段状畑、歴史的修道院や宮殿、お城等々に囲まれた花咲く果樹園、などと出会う、このチャーミングな村々は人々を散策へと誘い、息抜きと気分転換を提供する――そして人々は、ヴァッハウが世界遺産であるのも理由なきことではないことを理解する。この“ヴァッハウ”記念切手はこのユニークな、メルクとクレムス間――幾世紀にもわたり、人々の生活に豊かさと精気を与え、またオーストリアの最も著名なワインの数々を生んで来た地方――の川辺の景色を表現している。
 

ヴァッハウのブドウ栽培の起源は、ローマに占領された紀元前1世紀に遡る。中世においては、この地方のワインは既に国境を越え知れ渡っていた。今日約1,350haの区画に、取り分け白ブドウが耕作されており、その川沿いの景観の形作る特別な気候と土壌が、生産者の知識技能や経験と相まって、ヴァッハウ・ワインの成功の秘訣となっている。大西洋からの穏やかになった空気が、パノニアの暖かな空気、そしてヴァルトフィアテルから吹き降ろす冷たい風と出会うのはここであり、それらが相まってある局地気候を形作る。そしてその局地気候はそれぞれの斜面や段ごとに異なる。痩せた原成岩の土壌は、ところどころレス土壌が島状に存在し、川に向かって砂がちになって行く。そうした土壌に植えられたブドウの木は少量の実しかつけず、そのことが逆にヴァッハウワインの、独自の味わい風味の力強さの原因となっている。

"ヴァッハウ特別記念切手シリーズは特にリースリング種――グリューナー・ヴェルトリーナー種とともにこの産地で最も有名な品種で、しばしば“白ワインの王”に例えられる――を題材にしている。切手はデュルンシュタインにあるバロック様式のケラーシュロス（ワイナリー城）を描いている。この城は協同組合“ドメーネ・ヴァッハウ”のもので、それはオーストリア最古のワイナリーのひとつであるとともに、ヴァッハウ最大手ワイナリーでもある。ケラーシュロスは1714〜1719年に建てられ、絵のように美しい文化的景観の中心における、象徴的ランドマークとなっている。
新特別記念切手シリーズのモティーフは、ドメーネ・ヴァッハウのケラーシュロスで飾られたグラスをフィーチャーしている。リースリング種のブドウの実と葉も描くことで、2014年特別記念切手シリーズは、新鮮さとバロック・エレガンスを表現している。

ヴァッハウ特別記念切手は、2014年5月3日より、全てのオーストリア郵政省支局にて１枚62セントで入手可能だ。"

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